ひまわりの種のライ麦パン

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メアコンブロートという色んな穀物や種が入ったライ麦パンが大好きなのですが、
入っているものの中でもひまわりの種がとても香ばしくて美味しくて
これを使って自分でライ麦パンを焼いてみようと思って挑戦してみました。

この手のハード系の直焼きパンは家庭用オーブンの一番苦手とするところで、
なかなか苦労されている方も多いと思います。その理由は・・
・オーブンのパワー
・スチーム
・スリップピール
この三点にあるのではないでしょうか。

最近は家庭用オーブンにスチームオーブンという過熱水蒸気で調理するものが出ていますが、
パン焼きに必要なスチームはこれとは違います。
この手のパンを焼くときにはたいてい生地をオーブンに入れる前と入れた後に
オーブンの庫内にスチームを入れますが、
業務用のオーブンではスチームボタンを押しますと
ワンショットで庫内に充満するくらいスチームが発生します。
生地の表面が少し濡れるのが分かるくらいのスチームが出ないと
フランスパンのように表面をパリパリに仕上げるのは難しいと思います。
では家庭用オーブンではどうするか、ですが、みなさん色んな工夫をなさっているようです。
パンを載せる天板以外にもう一つ小石をたくさん入れた天板を熱しておいて
生地を入れるときにそこにお湯をかけて蒸気を発生させるとか、
霧吹きでひたすらシュコシュコやるとか、
中にはスチームアイロンで蒸気を庫内に入れる方もおられます。
今回私は霧吹きを使いましたが、結果はあまり良くなかったようです。

スリップピールとは生地を直接オーブン内に滑り込ませる道具です。
例えば食パンは型に入れて焼きますので型ごと手で持って入れられます。
クロワッサンやクリームパンのようなパンは天板の上で生地を最終発酵させてから
予熱したオーブンに天板ごと入れます。
しかし直焼きパンは200度以上に熱したオーブンの床に直接生地を載せて焼くわけです。
焼く直前の生地は非常にデリケートで直接手で持って入れることは不可能です。
そこで登場するのがスリップピールなのですが、
もちろん家庭用オーブンにスリップピールは付属していませんし、
お店で売ってもいません。
そこで作りました。
slippeel.jpg
↑分かりますでしょうか。ちりとりのような形です。
ホームセンターで薄い合板を買ってきてのこぎりで切って作っています。
細くなっているところが手で持つところです。
使い方は・・
まず広くなっているところにクッキングシートを貼ります。
貼るとはいってもクッキングシートにセロテープはくっつきませんので
私は上の方だけ輪ゴムをかけて軽くとめるだけにしています。
これで十分役目は果たせます。
そのクッキングシートの上にさらにもう一枚クッキングシートを置きます。
こちらのシートは入れる生地の大きさに合わせて切っておきます。
この上に投入する最終発酵が終わった生地を載せるわけです。
生地を載せてクープを入れたら取っ手を持って熱した天板の上に静かに傾けます。
生地はシートに載ったままスリップピール上のシートの上を滑って天板に移動するわけです。
これで生地に手を触れることなく熱々の天板の上に直接生地を載せることができます。

あとは上手く蒸気を入れて焼ければいいのですが、
家庭用オーブンは業務用に比べて庫内が狭いですので、
生地や蒸気を入れるために扉をちょっと開け閉めするだけで
すぐに庫内の温度が20度、30度すぐに下がってしまいます。
そしてパワーが弱い分、元の温度に戻るまでにも時間がかかってしまうわけです。

まぁこうした壁をなんとかクリアしながら焼くのがまた楽しみでもありますし、
実際家庭用オーブンで見事なバゲットやカンパーニュを焼いてる方もおられますので
私も負けずに精進したいと思います。

※今回のレシピ(ベイカーズ%)
強力粉 90
ライ麦粉 10
インスタントドライイースト 1.0
塩 2
モルトパウダー 1.2
砂糖 4
ショートニング 6
水 66
ひまわりの種 30

MIX7分→↓ショートニング→MIX7分→↓ひまわりの種MIX2分
こね上げ27度→1発酵28度90分→パンチ→発酵30分
→成形ナマコ→2発酵28度60分(発酵カゴ)→蒸気焼成250度7分
→200度32分
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